キーが重い安物メンブレンキーボードを軽快な打鍵感に改造する方法

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キーが重い安物メンブレンキーボードを軽い押下圧の軽快な打鍵感に改造する方法

最廉価クラスのメンブレン式キーボードのゴムゴムとした打鍵感をどうにかして、軽やかで、スコスコとした打鍵感へ改造していくというものです。

今回のキーボード「エレコム USB接続 スタンダードフルキーボード – TK-FCM007WH」

今回改造していく「素材」のキーボードを紹介します。

こちらは、エレコムのUSB接続タイプのフルサイズキーボード、型番は「TK-FCM007WH 」です。

実売価格は400円台から1000円位で、兎に角安いキーボードです。古いものなので今から入手するような製品ではありませんね。
安価ですが、文字は当然しっかり入力できます。キーストロークも「3.8ミリ」と深く、いい感じです。
ただ、このキーボード。安さからして当然、メンブレン式なのですが兎に角ゴムゴムした打鍵感で、キーが重たいんですよね。
なので改造してしまいたい!そう思った次第です。

改造方法について

それでは改造のほう、やっていきます。
まずは分解して行くところからです。

分解は、裏にあるネジを外すだけです。
このキーボードの場合、ネジは全て目で見えるところにありますが
物によってはシールの下や、滑り止めのゴム足の下にネジが隠されている場合もあるのでネジを全て外したと勘違いして無理をしないように注意しましょう。ちなみに、今回のキーボード、なんと固定ネジが17本もありました。少し大変な数です。

全てのネジが外せたら、分解できるので、パカっと開いていきます。キートップ側と、接点側の真っ二つです。
そして、キートップ側とフィルム状の接点側の間にあるシリコン素材で出来た、薄いラバードームシートを取り出します。

こちらのドームがメンブレン式における打鍵感を司る部分です。
今回は、こちらを加工することで軽やかな打鍵感へしていきます。

なお、今回のものは、ぺろっとドームシートは取り外せますが(↑)写真は別のキーボードを分解したものなのですが、この青いドームのように、透明なメンブレンの接点フィルムに接着されていて
ドームを外せないものもあるので注意が必要です。

具体的な加工内容なのですが、
このラバードームの押し下げた際に変形する部分、このアーチ状の部分でキーを支えています。
なので、キーを軽くしたい場合は、この部分に穴を開けたり、切れ目を入れたりすることによって上に戻ろうとする力を衰えさせれば良いわけです。

とは言っても、キーボードです。キーによって重さがバラバラなのは好ましくありません。
どのキーも同じように加工して、均一な打鍵感に仕上げなくてはなりません。

そして、今回、均一な加工に適していると思い、選択したのがコレ「ポンチ」です。
ダイソーで100円でした。2サイズ入ってます2ミリの穴を開けれるのと、7ミリの穴を開けれるのがセットになっているものを選びました。

他のサイズのセットも売っていて迷いましたが、2ミリが入ったものを選びました。

理由としては、見にくい写真で申し訳ないですが、ドームの斜めになった縁の部分が2ミリくらいだったからです。

この縁の部分を取り囲むように、2ミリの穴を数個開けてキーの反発を均一に衰えさせるのが狙いです。

加工作業

それでは実際にポンチを使って、ドームに穴を開けていきたいと思います。

やり方は簡単、ポンチを押し付けるだけです。コツとしては、ドームシートを裏返して裏側からポンチングしていくと、ズレも少なく狙ったところに穴を開けていきやすいです。

本来はトンカチで小突いて穴を開けていくのですが、これは柔らかいので「グリグリ〜」と押し付けるだけで穴が開けれます。ひたすら繰り返す感じです。

作業しながら、穴を4個にしたり8個にしたり試してみました。その結果、「穴は8個が柔らかくて最高!」ということがわかったのです。

穴を開けるだけ・・・ですが数が途方も無い事に気が付きました

フルサイズのキーボードのキーの数は「109個。」109かける8個の穴、、、、、872。
今から872個もの穴を開けるってことに。大変すぎて、むしろリアルフォースが実質ゼロ円に感じてしまいます。

というわけでプラン変更。2ミリの穴を8個開ける予定でしたが、もう一方のポンチで、7ミリの穴を2個ずつ開けることにしました。

これでも同じような軽さ、柔らかさに仕上がるのでいい感じかと思います。

2個ずつ、、、それでも200個以上の穴を開ける必要はありますが、頑張りたいと思います。
頑張りました。

加工完了

一部2ミリのポンチで仕上げた部分もありますが、基本は7ミリで、合計約200個の穴。指に水ぶくれができましたが、無事加工完了です。

この様に好みな柔らかさに加工できたら、あとはもとに戻していく作業です。

完成

完成です。

打鍵感に関しては当然軽くなりました。体感ですが赤軸のメカニカルよりも軽いので押下圧は40gくらいでしょうか。ただし、軽い分、反発が少ないので、押した後の戻りが弱いです。キーの反発で指を戻し持ち上げるような打ち方をしていた場合は慣れが違和感があるでしょう。

使い込んだメンブレン式のようなフカフカした感じなので高級感のある打鍵感覚ではありませんが、明らかに軽やかなキータッチになり、指の疲れが軽減しました。

100円で改造できますが、たくさんの穴を開けるのが結構大変ではあります。労力を惜しまない方は試してみてはいかがでしょうか。

すべてのキーではなく、硬いと思っている特定のキーだけにこの加工を施すもの手段としてはありかと思います。

安価なメンブレン式キーボードでも打鍵感がかなり良い製品もあるので買い替えもありです。

↑個人的には安い系メンブレンでは最高の打鍵感でした。後日機会があればレビュー記事を作りたいと思っています。

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