古いLGA775系CPUクーラーを最近のLGA115x・LGA1200マザーボードで使用してみた。

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インテル LGA775のCPUクーラーをLGA115x系CPUクーラーとして使用してみる。方法解説

LGA775(Socket T)用CPUクーラーをLGA1156、LGA1155、LGA1150、LGA1151などの115x系(Socket H系)とLGA1200で使用する方法を一例としてご紹介します。

古いCPUクーラーを近年のマザーボード・CPUと組み合わせて使用したい場合の参考になればと思います。

純正クーラーのような「プッシュピン固定式」のCPUクーラーを対象

今回取り付けるのはサーマルテイクの「V1(CL-P0401)」です。

発売時期によりこちらのクーラーが対応するCPUの種類が異なるようですが、基本的に対応しているのは以下のソケットのようです。

対応:LGA1366/775/Socket754/939/940/AM2

そして現状、775の固定金具(プッシュピン式)が取り付けてあります。

なので今回の方法は「LGA775のプッシュピン式CPUクーラー」というのを前提とします。

当然そのままでは取り付け不可

上)LGA1155ソケット搭載マザーにLGA775クーラーを載せている図です。

当然ながらクーラー取り付け穴の寸法が合わないため、そのままでの取り付けは不可能です。

ほんの数ミリ違うだけですが。

それで、先に方法の概要をお伝えすると、「プッシュピンを取り外して、プッシュピンの固定穴を使用して、マザボとの数ミリのギャップを合わせることで搭載可能にする。」という内容となります。なので端的に言えばプッシュピンを外して代わりにボルトで固定することになります。・・・・ということで具体的な方法についてはこれからご紹介します。

やり方・手順

それでは実際にプッシュピン式のLGA775クーラーを115X、1200系のCPU・マザーボードに搭載する方法について解説していきます。

①非常に簡単!まずは固定ピンを取り外す。

まずはプッシュピンを取り外します。プッシュピンの取り外し方はとても簡単。

精密ドライバー(マイナス)やアイスピックなどを使用して、このピンの爪を引き起こします。

このように爪が外に出るくらいに引き起こします。※ここまで大げさに引き起こさなくても取り外しは可能。写真で見やすく、お伝えしやすくするため大きく引き起こしました。

すると「スッ」と黒い方のパーツが外れるので、後は白い方のパーツもスルッと取り外すだけです。

これを4箇所やれば完了です。

ちなみに、このロックを引き起こすと、とんでもなく器用でもない限り大抵はピンを破壊してしまい、再利用は難しい状態になると思います。

ですがプッシュピンは単体でも入手することができますので、再度ピンを戻したくなった際はご活用ください。

②取り付けネジをセットする。

プッシュピンを取り外したクーラーの固定についてです。

固定方法はいくつかありますが、一番現実的なのは「ボルト固定」です。

(ギリギリですがLGA1150に775クーラーがスッと噛み合いました!)

今回はマザボ側に予めM3(3ミリの太さ)のネジを同じくM3のナットで固定し、その上にクーラーを取り付けます。ボルトの長さについては、25ミリ以上は必要かなと思います。※今回はM3の30ミリを使用。もう少し短くても大丈夫ですね。

後はM3に対応するワッシャーやひとまわり大きなワッシャーなど、各自の好みでナットとワッシャーで締め付けます。

ただ、締め付けすぎないように気を付けてください。締め付けすぎるとマザーボードが曲がったり、最悪CPU・ソケットの接触がおかしくなりマザーボード・CPUが破損する恐れがあります。

後の緩みが気になる方は緩み防止ナットを使用するか、タブルナット(ナットを連続で2個使用し、ナット同士を逆回しして締め付け合わせる)を活用してください。ホームセンターなどで入手可能です。

一応専用品も販売されています。

アイネックス AINEX LGA1156用 ヒートシンクバックプレート BS-1156A

汎用のクーラー固定セットです。ピン固定式クーラーをスプリングねじ固定式へ変換するのに使用するものです。

LGA1156と書かれていますが1151や1200でも寸法は同じなので使用可能です。※相性・組み合わせにより、つかない場合も当然あります。

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スプリング付きでテンショナーの役割があり、過度なテンション・押し付け圧が掛からない設計なので比較的安心。

無論、775用を115Xに取り付けることを前提として商品ではないのでつかない場合もあり、全て自己責任となりますが、それでもバックパネルなどは流用可能なのでパーツ取りとしてもよいかと。

あとは邪道ですがタイラップ(結束バンド)を使用して固定する方法もあります。こちらも無用な圧力が掛からず、決して緩まないという利点があります。が見た目がイマイチになる可能性があるので各自の判断で参考にしてみてください。

取り付け完了

取り付けできました。マザーボードの部品に干渉することもなく、CPUとの接触も良好。

LGA1150のintel Core i5-2400SをLGA775クーラーで冷却できるようになりました。冷却性能も申し分なし。快適に運用可能です。

まとめ。「プッシュピン式なら簡単に流用可能」

今回はIntel LGA775 CPUクーラーを1151や1200で使用する方法解説させていただきました。

今回のようにプッシュピン式のCPUクーラーであれば、ピンを外してボルト固定するだけなので非常に簡単に流用することが可能です。

ネジ止め固定タイプや専用の金具を使用するタイプなどであれば今回ご紹介した方法では難しいですが、なにか参考になればと思います。

LGA775世代はこちらのように興味深いデザインのCPUクーラーも多く、魅力的なモデルがたくさんありますよね。もしも気になったモデルがプッシュピン式であれば割と高い確率で流用可能なので試してみてはいかがでしょうか。

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