10年以上交換していないCPUグリスってどうなっているの?クーラー外して観察し、塗り直しを行う。
古いパソコンのCPUグリスを塗り替えました。特にグリスの劣化や冷却性能の悪さが気になっているわけではありませんが、10年以上前の古いグリスの状態がどのようになっているのかが気になるので確認してみます。乾燥して劣化していること間違いなしです。
NEC Mate 第2世代インテルCore i5搭載マシン「PC-MK25MLZTJFSD」
2011年10月頃に発売されたパソコンです。
ノーメンテというわけでは無いですが、CPUクーラーは外されていない様子。(写真ではお伝えできませんが、ぱっと見きれいなものの、クーラーを覗き込むとホコリが奥の方に詰まっている・・・いかにも触っていない印象を受ける。)
早速分解。CPUクーラーを取り外す。
作業を始めます。やり方の解説がメインでは無いので手順の説明は省略しつつ駆け足で進めてゆきます。
まずは分解に必要な道具(プラスドライバー1番)とCPUグリスを用意。あとはエタノールやペーパータオルなどお掃除に必要な道具も用意しておきました。
背面から分解作業を取り掛かります。まずは背面のロックを解除します。
手でロック部品をスライドするだけ。ここではドライバーなどは必要有りませんでした。
ロックを解除すると、サイドカバーが動くようになります。前方へスライドしてカバーを外します。
PC内部が見えてきました。
こちらがCPUクーラーです。この下にCPUがあります。というかクーラーのファンにある水滴のような汚れが気になります・・・水でも掛かったのかな。
CPUクーラーの取り外しは、まずCPUファンの電源コネクターを外します。
そしたらクーラー本体を固定しているネジを緩めて行きます。この際、全てのネジを2回ほどに分けて均等に緩めると安全です。(※ネジにバネがある場合、1箇所ずつ完全に外しながら作業すると、のこり最後の1箇所になると対角位置からのバネ圧で基板やネジ穴に負荷がかかることがある。)
丁寧に外します。
クーラーの裏にはこのようにグリス残りがありました。
CPU側のグリス残りはこのように。クーラー側とCPU側の残りを合わせると、キレイに全体が密着していたことが伺えます。グリスの状態は言うまでもなくカピカピに乾燥状態でした。また、CPUと固定金具の間にホコリが挟まっていました。
CPUの隙間など、奥まった場所、細かいところのホコリは表からのエアダスターでは取れにくいですからね。
グリスが固く乾いており、劣化したセメントのようです。
筆を使用して細かいホコリを掃除。
CPUに残ったグリスを掃除しますが、乾燥して触ると粉のように崩れやすいので、CPUを外してグリスのカスが出ても良い場所で掃除の続きをします。
ティッシュペーパーでツルリと古いグリスは除去できました。
Core i5-2400S。4コア4スレッド。2011年のCPUです。やや強く擦ってしまったので、ジグザグと掃除した際のスレ跡が付いてしまいました。(傷を防止するには優しく力を入れずに掃除しましょう。)
綺麗になったので、新しいグリスを塗り、組み戻す。
掃除は完了したので組み戻していきます。
CPUをセットし、熱伝導グリスを塗布。
中央に米粒2~3個分ほど盛りました。
あとはCPUクーラーを取り付け。この際ネジは2回以上に分けて均等に締め込んでいくと良いです。
最後にファンの電源コネクターを接続し完了です。
まとめ。グリスはカピカピ。ホコリがCPUの縁に付いていた。
(↑は試しにファンコネクターをつけずにファンレス状態で負荷をかけた様子。CPU温度はCinebenchR20マルチ1回行い、最高88℃でした。OKです。)
古いCPUグリスは案の定乾燥し、触ると粉っぽい状態でした。それでも冷却性能はそこまで悪いとは感じておらず、普通に使用できていました。
といってもグリス塗替えにより高負荷時の最高温度が数℃低下し、最高性能も多少向上した印象でした。(当記事では古いグリスの状態を確認することがメインであり、交換による効果を検証することが目的では有りません。)
また、CPUの縁にホコリが詰まっていたのが印象的で、CPUクーラーを外さなければ掃除できないような場所なので、グリス交換よりもホコリを掃除できたことのほうが成果に感じています。
今回は10年以上手つかずのCOUグリスがどうなっているのか。そして、グリスの交換をしたという記事でした。
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